コルチャーク政権崩壊直前の郵便【Denmark宛】
コルチャーク政権崩壊直前にХАРБИНで投函された葉書
1919年11月10日にХАРБИН(ハルビン)で投函されたDenmark(デンマーク)宛の絵葉書ですが、着印は無く、ハルビンでのロシア側の検閲印が確認できます。
使用されている切手(郵便料金)
1919年にコルチャーク政権下のオムスクで、ロシア帝政時代の普通切手2КОП(グリーン)に額面『35』が加刷された3枚の切手が使用されています。
コルチャーク政権下での郵便料金は「国外宛の郵便料金が「70КОП」であった関係で、35КОП×2として使用されたのか?使用済み切手も良く見かけます。
但、1919年7月より新しい郵便料金を使用しており、国外の郵便料金は1рубль・重量郵(書留郵便)は3рубльとなっています。
ここでは葉書に35КОП切手が3枚使用されており「この郵便料金が適正なのか否か」は不明です。
コルチャーク政権の崩壊
1919年の春にコルチャーク軍は中央ロシアへの進撃を開始したが5月末には革命軍[赤軍]の反攻によって撃退されて、11月12日にはコルチャークと全ロシア臨時政府の閣僚たちはオムスクから撤退[逃走]しており、11月14日にオムスクは革命軍[赤軍]により占拠されています。
拠って、この時点でコルチャーク政権は軍事的な敗北により事実上崩壊しており、1919年11月10日に投函されたこの葉書はコルチャーク政権[白軍]が崩壊する4日前となります。
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