コルチャーク政権発行【35коп】加刷切手の使用例
ハルビンから日本経由でロサンゼルス宛の郵便1919年5月9日にХАРБИНЪ(ハルビン)で投函されて、I.J.P.O. CHANGCHUN(Manchuria)とKOBE2を経由してLos Angelesに届いた郵便です。
1919.5.? I.J.P.O. 長春(満州里)の中継印と神戸2の中継印は薄いですが確認できます。
使用された切手(郵便料金)
使用されている切手は帝政ロシア時代の5коп切手が4枚と15коп切手1枚、帝政ロシア時代の2коп(グリーン)切手(目打有)にコルチャーク政権下で額面『35』を加刷した 切手が使用されています。
拠って、この郵便物に使用された額面の合計は70копとなり、適正な郵便料金です。
歴史的な時代背景
1918年10月11日、オムスクに反ソビエト政権「全ロシア臨時政府」が樹立されまして、イギリス及びフランスの後援を得てコルチャークが「全ロシア臨時政府」の陸海軍相に就任しました。
1918年11月18日に「全ロシア臨時政府」の陸海軍相に就任したコルチャークはオムスクでクーデターを起して「ウラル以東のほぼ全域に軍事独裁体制」を確立しました。
1919年春に中央ロシアへの進撃を開始しましたが5月末には革命軍[赤軍]の反攻によって撃退されています。
1919年11月12日にコルチャークと全ロシア臨時政府の閣僚たちはオムスクから撤退(逃走)しています。
11月14日にはオムスクは革命軍[赤軍]により解放されており、12月の末頃には軍事的敗北を期したコルチャーク政権は崩壊しています。
以上、コルチャーク政権下で加刷・発行された切手を使用した郵便物を紹介しましたが、私が現時点で収集できました最も早期に使用されたカバーとなります。
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